OSC2012


『OSC .Government 〜オープンソースと政府・自治体〜』 開催趣旨

わが国の自治体におけるOSS活用とITコスト削減は急務の課題であり、OSSを活用してITコスト削減に取り組み始めた事例も出てきております。
しかし、ライセンスや技術サポート、技術者教育、情報やソフトウェアの共有方法、オープンな標準への対応など、課題も多いのが実状です。

これらの課題に対応するため、政府・自治体におけるIT関係者が一堂に会し議論する場として「オープンソースカンファレンス2012 .Government」を開催いたします。
2010年秋の開催から今回で4回目となりますが、今回は、自治体・公共機関でのOSSを活用している事例紹介に加えて、震災とITをテーマにしたセッションも予定しています。

この機会に全国の自治体の情報システム担当の皆様にご参加いただき、OSS活用の今後の方向性を探っていくことができればと思っております。

今回の開催のメディアレポート(ITPro)
→『震災を乗り越える自治体のOSS活用 --- OSC 2012 Tokyo/Spring レポート(前編)』2012/3/29付
過去の開催のメディアレポート(ITPro)
→『「コスト削減と雇用創出に効果」、自治体がオープンソースを評価』
→『「被災地、消防局、ダウンサイジング」---自治体で活躍するOSS』


プログラム
司会:橋本 明彦(OSC .Government実行委員会)
13:00〜13:45『「第5回地方自治体IT調査」の現場より 〜3.11が産んだソフトウェア・イノベーション』

講師:岡田 良太郎(IPA 国際標準推進センター非常勤研究員/マーケット分析WG 主査/災害対応プロジェクトチーム)
担当:IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
対象者:どなたでもご参加いただけます。
レベル:初級者〜上級者

第5回となる「地方自治体における情報システム基盤の現状と方向性の調査」では、
地方自治体のIT調達の現場における現状と課題に加え、災害対応を迫られた自治体への
ロングインタビューを行いました。 このセッションではこの調査のエピソードを紹介します。
社会の仕組みの担い手に求められるITのあり方について考える機会をシェアできれば幸いです。

14:00〜14:45『あれからどうなった!?福島県会津若松市のOpenOffice.org導入のその後 〜東日本大震災を乗り越えて〜』

講師:目黒 純(個人/会津若松市市民課に勤務)
対象者:どなたでもご参加いただけます。
レベル:初級者向け

福島県会津若松市の震災の状況やOSS推進の状況をお伝えします。

◯これまで行って来た、OO.oやODF導入の取り組みについてのおさらい
・導入の意義
・普及のための取り組み
・導入時の問題と解決

◯現在すすめているLibreOfficeの導入に関する情報
・LibreOfficeの導入に再して発生した問題と解決

◯震災後の会津の状況
・震災直後、対策本部に携わった期間の体験など
・原発事故避難者への対応など

15:15〜16:00『<再講演>OSSでここまで出来る!横浜市消防局でのMoodleを使ったe-ラーニング導入事例 完全紹介』

講師:藤田 豊(横浜市消防局 企画課)
対象者:技術的な知識は一切必要ありません。
    OSSに詳しい方もそうでない方も、ぜひ一度お聴きください。
レベル:初級〜上級者向け

消防本部がmoodleを導入したらこうなった!

moodleをe-ラーニングシステムとして割り切らず、情報共有及び業務支援システムとしての利用も推奨した結果、 利用率の高い身近なツールとして浸透した「自治体イントラへのオープンソースソフトウェア導入成功事例」をご紹介いたします。

全職員約3500人が利用している横浜市消防局のイントラサイトはmoodleを中心に構成され、 各業務担当者によって自主的に開設された約40のコースは、教材の内製化と業務と学習の融合により、 それぞれ独自の進化を遂げています。 細かいルールは作成せず、自由度を重視した運用ポリシーを適用したことで、 各業務担当者がコースを自己表現(アウトプット)の場とすることが可能となリました。 その結果、各業務担当者のモチベーションが高まり、現場(消防署)から見た業務の透明性も向上しています。

本発表では「実戦訓練に関する職員アンケートから、他部門在籍の意欲ある職員を発掘し、 訓練運営メンバーに加えることで訓練の再構築に成功した事例」や「体力測定結果の入力を小テストモジュールで行い、 個々に最適なトレーニングを提示し、いつでも過去のデータを参照することができる環境を整えた事例」
「訓練を動画教材としてアーカイブした事例」などを通して、組織内におけるmoodleの新しい活用方法をご紹介します。

また、各コースが運営するフォーラムのRSS配信機能を利用したフロントページの情報集約機能強化により、 各業務担当者からのお知らせや、各消防署の取り組みなど組織全体の情報共有が促進された事例から、 moodleフロントページのポータル化を提案します。

16:15〜17:00『オープンソースによる自治体クラウドの可能性 −岩手県大槌町の取組事例を中心に−』

講師:高地 圭輔(マーケティング本部 企画部 担当部長)
担当:株式会社インターネットイニシアティブ
レベル:初級者向け

自治体におけるクラウドコンピューティング技術の導入が進んでいます。
政策の背景や動向をご紹介するとともに、自治体の情報系システムのスタンダードとなっていくであろう
「クラウド+オープンソース」について、復興を目指す岩手県大槌町の取組事例を中心にご紹介いたします。

(参考URL)
『大槌町ホームページ復興の物語』ITpro
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Watcher/20120308/385340/?ST=management&r4

■講演者経歴
1968年 東京都生まれ
1991年 東京大学法学部卒業、郵政省(当時)入省。
1998年 在サンフランシスコ総領事館
2004年 総務省 情報通信政策研究所 主任研究官
2007年 総務省 自治行政局 地域情報政策室長
2011年7月から現職



開催概要

OSC2012 Tokyo/Spring内で開催
名 称 オープンソースカンファレンス2012 .Government
〜オープンソースと政府・自治体〜
日 程 2012年3月16日(金) 13:00-17:00
会 場 明星大学 26号館 (受付は2Fロビー)
(多摩モノレール 「中央大学・明星大学駅」から大学まで直結。会場まで徒歩6分)
入場料 無料
対 象 政府・自治体におけるIT担当者、自治体のOSS導入にご興味のある方
政府・自治体向けシステムに関わる企業担当者
主 催 オープンソースカンファレンス実行委員会
OSC .Government実行委員会
参加自治体・団体・企業 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
横浜市消防局
株式会社インターネットイニシアティブ
企画運営 株式会社びぎねっと
URL https://www.ospn.jp/osc2012-spring/ ※OSC2012 Tokyo/Spring内で開催
セミナープログラム 3/16(金)のセミナープログラム
※「セミナー登録はこちらから」より聴講予定のセミナーをご登録ください。

【過去の開催】
1回目:OSC2010 Tokyo/Fall内で開催
2回目:OSC2011 Tokyo/Spring内で開催
3回目:OSC2011 Tokyo/Fall内で開催

OSC .Government実行委員会

氏名(五十音順)所属など
高橋 信頼 日経BP社 ITpro 副編集長
瀧田 佐登子 一般社団法人Mozilla Japan 代表理事
田代 秀一 独立行政法人情報処理推進機構(IPA) 技術本部 国際標準推進センター センター長
橋本 明彦 みずほ情報総研株式会社 情報コミュニケーション部情報科学技術チーム マネジャー IT コーディネーター
宮原 徹 オープンソースカンファレンス事務局運営・株式会社びぎねっと 代表取締役社長兼CEO



www.ospn.jp