OSC仙台 開催レポート
ー14年ぶりの開催、大盛況のうちに終了ー
07/10
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2026年6月6日(土)に「オープンソースカンファレンス2026 Sendai」が開催されました。
[開催レポート]
OSC仙台のレポートは、地元のスタッフで仙台市内在住の川邉さんに担当していただきました。ご来場いただけなかった方にも雰囲気を感じていただきたいと思います。

(Photo by: ouchi/左、takeyama/右)
<開催のまとめ>
開催日:2026年6月6日(土)
会場 :東北電子専門学校
URL :https://event.ospn.jp/osc2026-sendai/
セミナー
4トラック(26セッション)+ライトニングトーク
展示ブース
出展数:合計37ブース[協賛(9)、コミュニティ(26)]
→ 展示ブースの一覧
→ 展示ブースマップ(801教室/802教室/806教室)
X(#osc26sn):ハッシュタグ投稿
セミナー動画(タイムテーブル形式 ※一部のみ公開)
セミナー資料(まとめページ)
ちらしコーナー:スポンサーからのお得な情報掲載
はじめまして、宮城県仙台市在住の新人インフラエンジニア川邉(かわべ)です。このたび仙台で開催されたOpensoure Conference 2026 Sendaiに参加いたしましたのでレポートいたします。
私が前に仙台でのOSCに参加したのは、たしか2012年(OSC2012のウェブサイト)。そのときから年月が流れ、仙台でのITコミュニティの様相もだいぶ変わったりしました。私は時々地域の勉強会に参加したりしていたのですが、そんな中、突然仙台でのOSC開催のニュースが入ってきました。プレイベントとなったOSC仙台プレ勉強会「AlmaLinux × AI:実践オープンソースとAI」が開催されたのが3月。この時は昔の東北Linuxユーザ会でのお知り合いや、別の勉強会でお会いした方々と、共通の話題や懐かしい昔の人たちの話などして、楽しかったです。
そして6/6(土)、14年ぶりの開催となるOpensoure Conference 2026 Sendai。私は一応スタッフとして参加させていただきました。当日は、この時期の仙台にありがちな気温の低さ。遠方から来た人に申し訳なくなるような天気でしたが、会場は仙台はもちろん全国各地からの人の熱気で大変盛り上がっていました。
会場の東北電子専門学校は仙台駅より徒歩5分。出展者、講演者、スタッフを含めると200人以上がこの場所に集まりました。
<メディア掲載・取材>
前日の6/5には地元の新聞、河北新報朝刊のみやぎ面に開催のお知らせが掲載されました。
→「「オープンソース」の活用広げよう 6月6日に仙台で14年ぶり催し 企業・団体がブース出展」(2026年6月5日)
そして当日はJ:COMのローカルケーブルテレビの取材が!ブース出展や講演の模様、講演者へのインタビューなどが取材されました。この時の内容は、6/13の仙台ローカルニュースにて放送されました。
▼取材を受けるの佐藤大さん(情報支援レスキュー隊(IT DART))

<展示ブース>
ブース出展は26ブースとなり、3つの教室と廊下で展示されました。
内容はオープンソースソフトウェアの紹介、技術同人誌の紹介、オープンソースを使って構築したシステムのデモなど多岐にわたり、また地元の大学研究室、宮城県警、大学の学生サークルでのデモなど、仙台開催ならではの内容もありました。
<セミナー>
講演は4つの会場を使っての4トラック26セッションという充実ぶり。その中でも、9階の大教室では地元企業や団体、災害関連のセッションがありました。私が聞いた講演についてお伝えします。
※904+905と803のセミナー会場は動画撮影しており、一部をアーカイブ公開しています。再生リスト(YouTubeチャンネル)とタイムテーブル形式を作成しましたので、当日聴講できなかった方は、ぜひ動画をご覧ください。
■「宮城県における生成AIの活用と内部コミュニティ」
(宮城県:伊藤利憲さん)
宮城県庁職員ですが元々はエンジニアである伊藤さん。宮城県内で生成AI活用を進めていった過程についての話題でした。宮城県が他の自治体に先行してAIを積極的に活用できたのは、職員同士の相互扶助・発信のコミュニティの存在があったからとのこと。昼食LTなども開催して、先進技術を楽しんで使い、便利だよ!と広めていくことで空気が変わっていったとのこと。
また県知事自らもAI技術を学び率先して使用しライブデモまでするというエピソードはとても印象的でした。自分が宮城県民でありながらも、このように宮城県や知事が生成AIを活用していることをまったく知りませんでした。なんだかワクワクしてくる話でした。
■「災害支援にITをどう活かすか — IT DART 10年の歩みと現場のリアル」
(情報支援レスキュー隊(IT DART):佐藤大さん)
東日本大震災当時は東北大学病院の情報担当だった佐藤さん。震災時に情報機器支援や情報発信ボランティアをおこなう団体、ネトボラ宮城を立ち上げました。その後災害時の情報支援の必要性を感じた複数の団体や個人で情報支援レスキュー隊(IT DART)が設立されました。
エンジニアが災害支援を考えるとき、不便な部分をシステム化しようと考えがちですが、それは必ずしも求められていません。まずは現場を知ることが重要で、IT DARTでは長年現場を回ってようやくニーズを聞けるようになったそうです。最近では能登半島地震の際、通信機器、インフラ、情報発信など様々な支援活動を行いました。今後は企業や行政とも連携を進めていきたい、というお話でした。
■「遊びと協力 — 平時のオープンな遊びは、なぜ非常時の力になるのか」
(株式会社Geolonia:松村結衣さん)
東日本大震災の際に、情報集約サイトshinsai.infoが開設されました。その立ち上げにかかわっていた松村さん。「自分は人力ハブとして、必要な人を呼んできて、なぜ必要なのかを説いて参加してもらった」と語ります。それを可能としたのが「平時の遊び」。松村さんはギークが集まる場所(オンライン、オフライン両方)に顔を出し、どんな人がいて何が得意な人なのかを幅広く知ることができる環境にいたのだそうです。
現在国連のOSSにもコントリビュートしていますが、バグを治したり、不便だと思うところを改善したりとしているうちにコミュニティに巻き込まれていったそうです。「実感としては遊んでるだけ」ということですが、好奇心にドライブされて楽しみ、コミュニティの中にいたことが非常時に役に立つということはとても興味深いと感じました。
もう一つ、私が聞いたセッションはこちら。
■「技術同人誌を書こう」
(技術書同人誌博覧会:ariakiさん)
技術書を書くなんて普通のエンジニアにはものすごくハードルが高くて、一生縁がないような気がしてしまいますが、同人誌なら可能です。「あなたのアウトプットは必ず誰かの役に立つ」と強く語るariakiさん。アウトプットが「本」の形になること、そしてそれを販売する体験の魅力を伝えて下さいました。話を聞いていると「本っていいかも!」という気分になってきて、会場の聴衆もみんなうなずきながら聞いていました。たしかに、ブログやQiitaで書いても多くの人の目には触れないかもしれないです。でも、本にして技書博で売って声をかけたら、誰かが手に取ってくれるかもしれないし、売れなくても自分の手元に「本」という成果物が残ります。それってすごく面白い体験なんじゃないかと思いました。
<ライトニングトーク&閉会式>
セッションが終わって17時からはライトニングトーク。9階の会場にぎっしり人が集まります。6人の発表者が5分の枠内で技術の枠にはまらず自由にトークを披露。その中で、「東北の若手エンジニアが繋がるコミュニティを作ろう!」という呼びかけとなった庄子さんのLTは、今後の盛り上がりを予感させる内容でした。仙台でのOSCをきっかけに、またひとつ新たなつながりができそうです。
[ライトニングトーク発表者]
・「東北から、関東の電波を求めて…」やむ/nogisawa(個人)
・「9月のビック連休を使って、キルギスへ行こう。」ナバウア、キルギスにいるしゅうたさん(小江戸らぐ)
・「仙台の水族館へ行った話と、去年北海道を巡った話」ニャゴロウ(小笠原種高)(モウフカブール)
・「Ubuntuを入れたMacBookにプリザンターをインストールしてみた」もちゃ(プリザンター Users Community)
・「全ての拠点をINNOVATION SPRINGSに。エンジニア交流会とは?」庄子 信行(クオリティソフト株式会社)
・「OSC広島開催の告知」三谷 あつし(OSC広島実行委員会)
LTの後は豪華賞品があたるじゃんけん大会が開催され、こちらも白熱していました。
曽根秀昭実行委員長の挨拶があり、OSC仙台は閉会となりました。
<懇親会>
そして学食に移動して、お待ちかねの懇親会です!お料理は東北電子専門学校の学食の方が腕を振るってくださいました。ボリュームがあってとてもおいしかったです。仙台名物牛タンも提供され、大人気。瞬時になくなり、漬物だけの皿が残りました。私は食べられなかったので残念です。お土産コーナーや持ち込みのお酒コーナーも充実していました。
▼お料理の数々とご当地メニュー牛タン!

(Photo by: takeyama/左、ouchi/右)
個人的には、ここで突然、東北Linuxユーザ連合会(略称TLUC)代表の唐突な交代が発表されたのが面白かったです。TLUC、20数年前に私も参加していました。しばらく活動が休止していましたが、これをきっかけにまた何か動きがあるといいですね。
▼TLUC新代表の発表と紹介
共同代表として紹介されたお二人。
石川さん(ベージュの上着)と小室さん(黒いTシャツ)。

(Photo by: shunsuke yoshida)
宴もたけなわですが、とアナウンスがあり、懇親会もお開きとなりました。2次会に行った方々もいて、交流は続いたようです。
多くの方の楽しそうな笑顔が印象に残った一日でした。やっぱりコミュニティっていいですね。オンラインでなんでもできるけど、リアルで集まると人と人との化学反応でいろいろなことが起こる、そう実感しました。
実行委員のみなさん、出展者のみなさん、講演者のみなさんお疲れ様でした。また会場を提供してくださった東北電子専門学校さん、ありがとうございました。次回は14年後といわず、すぐにまた仙台で、または東北のどこかで、OSCが開催されることを個人的に期待しております。
(OSC仙台実行委員 川邉)
以下OSC事務局のレポート
<来場者アンケートより感想コメントを一部ご紹介>
●印象に残ったセミナー、感想など教えてください
– 「宮城県における生成AIの活用と内部コミュニティ」実例が聞けて参考になった。
– 「遊びと協力 — 平時のオープンな遊びは、なぜ非常時の力になるのか」勇気をもらいました。GitHubで公開プロジェクトをやってみようと思いました。
– 「災害支援にITをどう活かすか — IT DART 10年の歩みと現場のリアル」膨大なボランティア活動の経験値に驚きました。
– 「ノーコード・ローコードツール「プリザンター」のご紹介」実際にワークフローを30分程度で作成するのを見せていただき、利用時のイメージが伝わってきました。
– 「技術同人誌を書こう」アウトプットの方法を知ることができた。技術書同人誌だけにとどまらず、全ての事柄に共通するようなアウトプットのコツを知ることができたのが良かった。これをきっかけにして何かを書いてみたいと思える講義であった。
– 「サイバー犯罪の現状と対策 −OSSが被害に遭う実例−」警察もきちんとサイバー犯罪の対策について考えてくれていると分かったのが良かった。
●印象に残った展示ブース、何がよかったかなど、教えてください
– 東北工業大学ソフトウェア技術研究会:技術に対するパッション、情熱を強く感じた。最新技術もよくフォローしている。
– Hoge2Network:自分以外で初めてUltimateHackingKeyboard使ってる方を見れました
– 東北大学:樋地研究室のゲーム
– あっきぃ、おーぷんここん:自作ハードウェア絡みの展示も楽しそう
– 株式会社Sola.com:災害時のネットワークの可能性を感じた。
– 技術書同人誌博覧会:技術書同人誌という存在を知ることができた。
●OSC仙台に参加した感想
– 久しぶりに大人数が仙台に集まり、コミュニティの熱気を感じるいイベントでした。
– 若い人が多いOSCは活気があって良いですね。
– 盛況で活気があった。講演内容も良く、次回も参加したい。
– 廊下に居た学生さんが「とても勉強になった。こういうイベントがあるのいいね」って言ってました
– ステッカーなどたくさんいただき、知識の幅も増え楽しかったです!
– 今回は14年ぶりでしたが、今後のこまめな開催を期待しています。
– 初のOSCでしたが、楽しかった。
<出展者の皆さんから展示ブースの写真を送ってもらいました!>
※画像をクリックした先のページでさらにクリックすると拡大します
▼株式会社Codeer
▼特定非営利活動法人エルピーアイジャパン
▼Hoge2Network
Hoge2Network(Hoge2.net、本当はHogeHoge.netドメインが欲しかった)は過去にPowerPCやSPARC、DEC Alphaなどのニッチな市場向けLinuxディストリビューションを仙台で開発していた変わり者の(今のところ)個人ネットワークです。
今回も懲りずにaarch64(ARM64)アーキテクチャ向けのArch Linux ARMと言う変わり種を出品しましたが、出品物よりは持ち込んだキーボードが人気でしたw
▼日本openSUSEユーザ会
▼小江戸らぐ
▼あっきぃ
<事務局より開催を終えて>
なんと14年ぶりとなる仙台でのOSCです。最後に開催されたのが2012年ですが、その時に参加してくれていたスタッフも元気に参集し、新しいスタッフと一緒に和気あいあいとした開催となりました。会場は以前同様、東北電子専門学校の校舎をお借りし、以前よりも多い220名の参加者が集まりました。
セミナーでは、震災復興や災害とITといったテーマを中心に地元企画が行われました。これらの様子は一部YouTubeにアーカイブしていますので、是非ともご覧いただければと思います。
終了後は学生食堂での立食パーティー。差し入れの銘酒も沢山並び、大盛り上がりのうちに終了。来年も開催予定ですので、東北開催に来た事がない方も是非参加してもらえればと思います。
[今後の開催]
OSCは、全国各地で開催をしています。お近くの地域の開催はもちろん、気になる地域の開催があれば、旅行を兼ねて来ていただくのも楽しいと思います!
7/11(土)「OSC島根」
8/1(土)「OSC京都」
8/29(土)「Open Developers Conference 2026」
9/12(土)「OSC広島」
どこかのOSCでブース出してみようかな?セミナー発表してみようかな?と思われた方、ぜひお気軽にお問合せください!
★OSC開催予定
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