「オープンソース」を使ってみよう
(第46回 Mautic)

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目次

はじめに

企業活動においての営業活動には、見込客の管理(獲得・育成・選別)が必要です。

一般的にこれらの情報は Excel や、専用のシステムなどに記録され、見込客の確度によって、メール・電話・ダイレクトメールなど、様々な手段を駆使して見込客とのコミュニケーションを行います。 大きな組織ではマーケターの方が、小さい組織では営業の方や WEB 担当者などが、こうした日々の管理業務に多くの労力が割かれています。

これらの業務には、大きく分けて、見込客の獲得・育成・分類となりますが、具体的な業務になると、探索、記録、集計、分析など多岐に渡ります。

膨大な単純作業を人手で行うと、効率低下、品質低下、担当者の疲弊といった問題が発生します。 このような問題を放置すると組織マネジメントが機能不全に陥り、大きなトラブルを引き起こす原因になることがあります。

マーケティングオートメーションとは?

マーケティングオートメーション(以下 MA )とは、マーケターが日々の業務で行っているマーケティング活動(メール / SNS / WEB通知など)のプロセスをソフトウェアで自動化する事により、効率よく潜在顧客に対して、営業活動・見込客の管理を行うデジタルマーケティングツールです。

MAを導入する事により、見込客の特色にてきせつな、チャネル( メール / SNS / WEB通知など )でアプローチできます。

引用元:Marketing Automation – IMCS360 – Online-Offline Marketing Automation and Strategies

MAで解決できる課題

MA といっても全てプロセスを自動化してくれる銀の弾丸ではありません。 あくまで、MA が自動化できる部分は マーケターが日々の業務で行っている PDCA サイクル【Plan(計画) / Do(実行) / Check(評価) / Action(改善)】 の Do (実行) の部分になります。

これにより、日々のマーケティング業務の Do (実行) の部分を自動化する事で以下のような課題が解決することができます。

  • 操作ミスが軽減できる
  • 時間が生まれ、クロージングや他のマーケティング施策に専念できる
  • 顧客毎に最適化された販促活動ができる
  • 見込客の件数が増えても頻繁にコミュニケーションができる

MAでできる事

  • 見込客の役職、サイト内行動に応じて点数を付与
  • 見込客の点数や特定の行動によって、配信回数や、メールの内容など、タイミングを細かく設定
  • 見込客が特定行動や一定の点数に達したら、自動でメール配信
  • 見込客ごとに、WEBページや、メールコンテンツ内容を表示分け
  • MAで取得した情報を他ツールと連携させ、最適なWEB広告を出稿

MAでできない事

  • 見込客とのコミュニケーション設計を自動で生成
  • 見込客に付与するスコアの定義付け
  • メールやWEBページを自動で作成
  • 施策の結果に関するレポートや分析を自動化

※ 有償サービスであれば、上記の部分が出来るサービスもあります

Mautic とは?

Mautic はオープンソース唯一のマーケティングオートメーションです。 開発には Symfony フレームワーク(PHP) を採用しており、現在でも頻繁に開発が行っています。

MA のツール自体は世の中にはあります。 しかし、それらのツールの全てが高額で一部のユーザ企業しか導入できないハードルがありました。 オープンソースの Mautic が登場したことにより、導入のハードルは大いに低くなりました。

Mautic の機能

ウェブサイトのトラッキング

ウェブサイトに Mautic で生成されたコードを埋め込むことで、訪問者の行動履歴を個人レベルで時系列にトラッキング表示することができます。

Eメールマーケティング

標準テンプレートから、オーディエンス(想定対象者)に対し、動的コンテンツ、セグメンテーション、モバイル対応に対応したEメール送信で見込客へのアプローチをする事ができます。 また、独自のカスタマイズしたテンプレートもインポートすることができます。

自動化されたキャンペーン

予め設定した営業サイクルにしたがって、見込客を育成するワークフロー機能です。 Eメールを自動化するだけでなく、WEB / モバイル / ソーシャル / SMS など、他のチャネルをコミュニケーション戦略に含めることによって、レベルの高い自動化を実現します。

WEBフォーム

既存ウェブサイトやカスタマイズされたランディングページに直接フォームを埋め込むことことができます。 既に登録済みのデータがある場合は、必要な情報を補完入力することもできます。

ランディングページ

Mautic にはページエディタが備わっており、直感的なユーザーインターフェイスや、標準テンプレートから高速にランディングページを作成することができます。 A/Bテスト機能で各ページでのユーザトラッキングしたり、独自のカスタマイズしたテンプレートもインポートすることができます。

スコアリング

組織は企業単位のアプローチを採用しており、ターゲット企業全体での可視性が必要な場合もあります。 Mauticでは、マーケティング戦略に沿った見込客のスコアリングまたは企業スコアリングシステムを実装できます。

マルチチャネル通信

マルチデバイス化に伴い、見込客とのコミュニケーション手段は多様な時代になっています。 Mautic はマルチチャネル通信(Eメール / WEBプッシュ / ソーシャル / SMS)を通じてメッセージを配信し、見込客とのコミュニケーションをとることができます。

見込客管理

データ管理は、すべてのマーケティングチームにとって基本的なものです。 すべての基本連絡先の詳細、活動履歴、必要なすべてのカスタムデータを収集します。 見込客は、Webフォーム、CRM同期、リスト(CSV)のインポート、または連絡先を1つずつ追加することができます。

プログレッシブプロファイリング

プログレッシブプロファイリングとは、入力フォームの項目を動的に変える事で、少しずつ属性情報を集めていく方法です。 サイト訪問者が戻るたびに、フォームに異なるフィールドセットを表示して見込客の特定や、よりパーソナライズされたコミュニケーションの作成に役立てることができます。

オーディエンスセグメンテーション

オーディエンスセグメンテーションとは、想定対象者のセグメント化機能です。 見込客をあらかじめ設定していた特定の条件に合ったグループに編成する方法です。 セグメントは、実行されたアクション、リストのインポート、手動で追加されたアクションに基づき、連絡先を含めるように作成することができます。

動的コンテンツ

Mautic は、マルチチャネル上での動的なコンテンツでを使用して、見込客に最適なコンテンツを動的に生成してコミュニケーションの質を高めることができます。

アカウントベースのマーケティング

アカウントベースマーケティング(企業単位のマーケティング)戦略を実行することは、ビジネスを成功する上で不可欠となっています。 Mautic には個々の連絡先と会社のオブジェクトが別々に用意されているため、ユーザは企業単位ごとにマーケティングキャンペーンを作成したり、企業単位ごとに得点を付与することができます。

サードパーティの統合

Mautic はサードパーティの統合するプラグインが豊富です。 CMS系では WordPress / Drupal / concrete5 / Joomla! や、CRM では Sugarcrm / vTiger / Zoho / SalesForce 、メール送信では、Amazon SES / SendGrid / MailChimp 、 SNS連携では、Facebook / Twitter / Instagram 等の多数連携先がある他、 オープンソースなので、現在標準で導入されていないサードパーティでも、プラグイン自作することで統合することができます。

ダッシュボードの解析

デフォルトで用意されているメトリック(指標)を利用したり、より重要メトリックについては独自でカスタマイズビューを作成することができます。

レポートと帰属

キャンペーンの掲載結果を視覚的に把握することは重要ですが、作成する行為自体が重労働であってはなりません。 Mautic で変数を活用したカスタムレポートを作成し、個々の構成要素だけでなく、キャンペーン全体で結果表示するレポートを作成することもできます。

Mautic 動作環境 & インストール

動作環境

OSPN Press 第80号 (2017/06/14発行)

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■次回のOSCは・・「沖縄(6/17)と北海道(7/14-15)」です!
■[特別インタビュー] OSC北海道の出展者の紹介&見どころ紹介!
■「オープンデベロッパーズカンファレンス」開催のお知らせ
■[開催報告]OSC名古屋、無事に終了
■ITニュース・総合
■ITニュース・オープンソースリリース情報
■オープンソースカンファレンス開催レポート
-OSC2017 Nagoya
■オープンソースコミュニティ紹介 〜from OSS コミュニティ辞典〜
-北海道第一次産業ハッカソン2017
-Japan Azure User Group 札幌支部
-FuraIT
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[特別インタビュー]OSC北海道(7/14-15) 出展者の紹介やセミナー・展示の見どころ紹介!

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7月14日、15日に北海道で「OSC2017 Hokkaido」を開催します。今回は、地元の北海道から出展される企業さんにお話をお伺いしました。展示やセミナー内容の紹介や、来場者の方へのメッセージをまとめました。当日はぜひご来場いただき、出展者に色々質問してみてください!


日程:2017年7月14日(金) 13:00-17:30(セミナーのみ・展示なし)
        15日(土) 10:00-18:00 (展示は16:00まで)
会場:札幌コンベンションセンター [OSC受付:2F]
   (地下鉄東西線 東札幌駅 徒歩8分) 
費用:無料
内容:オープンソースに関する最新情報の提供
   ・展示 – オープンソースコミュニティ、企業・団体による展示
   ・セミナー – オープンソースの最新情報を提供

→ OSC2017 Hokkaidoイベントトップページ
→ 展示ブース一覧(2日目のみ)
→ セミナータイムテーブル(1日目)
→ セミナータイムテーブル(2日目)


■出展者に聞いてみました!

Q:OSC参加歴は?
Q:参加のきっかけ、理由は?
Q:OSCに参加しての印象は?
Q:今回の見どころは?
ご来場予定の方にひと言!

■お話をおうかがいした出展企業

株式会社スカイ365
株式会社インフィニットループ
有限会社サンビットシステム


 

 

株式会社スカイ365
https://www.sky365.co.jp/index.html

Q:OSC参加歴は?
A: OSCへは今回が初出展となります。

Q:今回参加しようと思った理由は?
A:まだ創業して3年しか経っていない当社のことを、来場者の皆さんに知ってもらいたいと思いました。また、地元である北海道に何か貢献したいという想いもあり、参加することにしました。

Q:今回の見どころは?
A:業務で統合監視ツールのZabbixを利用して、AWS上のサーバを監視しています。その利用方法を、デモを交えて分かりやすくご紹介する予定です。

ご来場予定の方にひと言!
AWS上のサーバの運用監視について興味がある方は、是非ブースにお立ち寄りください。

 

株式会社インフィニットループ
https://www.infiniteloop.co.jp/

Q:OSC参加歴は?
A: OSC北海道には、2011年から協賛企業として継続して参加しています。
昨年は、沖縄、金沢(OSunC)、東京(Tokyo/Fall)と、他の地域のOSCにも参加しました。

Q:参加する理由は?
A:当社では開発に多くのOSSを採用しています。OSCに参加することで、OSSコミュニティへの貢献や、エンジニアの技術向上につながると考えています。

Q:OSCへの印象は?
A:技術者同士の交流が活発に行われるイベントなので、毎回楽しみにしています。

Q:今回の見どころは?
【展示ブース】
● ラズパイを用いたネットワーク警告灯システム「クリスタルシグナル」
● 勤怠管理システム「シュキーン」
● 360°VRパノラマツアー作成サービス「グルーン」
【セミナー:7/15(土)14:00〜】
● 遠隔地と生中継、美少女(中身はおっさん)によるリアルタイムプレゼンを行います。→ 『(たぶん)世界初!?おっさんでも美少女になれる「VRリモートプレゼンシステム」』

ご来場予定の方にひと言!
VRに興味がある方は、ぜひセミナーにご参加ください!
また、インフィニットループの展示ブースにもぜひお立ち寄りください。
当社の公式キャラクター「あいえるたん」がお待ちしています!

https://www.infiniteloop.co.jp/

 

有限会社サンビットシステム
http://www.3bit.co.jp/

Q:OSC参加歴は?
A:OSC北海道は今回で13回目ですが、1回目の企画(OSCとしての地方開催の1回目でもありました)OSC2005 Hokkaidoから実行委員として関わっています。
会社としては2008年からロゴスポンサー、2010年からはゴールドスポンサーとしてOSC北海道には毎年参加しています。他の地域のOSCにも参加しています。

Q:参加する理由は?
A:最初は地方開催での人的交流が目的でしたが、地方開催に関わる地元企業として なにか地元の役に立つことができないか、という意識でいます。自社の公共向け製品「あまつみ」の宣伝効果も期待しますが、どちらかというと当社でやってることをネタに、公共などでOSSを採用するきっかけになればいいかな、と思います。

Q:OSCへの印象は?
A:当初は情報技術者の情報交換会、という面が強かったと思いますが、近年は情報提供側と受動側が分かれてきたのと、組み込みかクラウドか、というくらい技術者層も極分化したような印象があります。でもそれは悪い話でもなく、和気あいあいとそれぞれ情報交換できるのが、OSCのいいところと思っています。

Q:今回の見どころは?
A:「ソフトウエアラジオで電波をデータ化」する実例を紹介します。当社は港湾関連業務システムを製作運用していますので、船舶の位置を示す「AIS」を可視化してみようと思います。ソフトウエアラジオに興味がある人も、地理や位置情報に興味がある人も楽しんでいただけたらと思っています。(セミナーは7/15 15:15〜

ご来場予定の方にひと言!
今年は7月中旬の開催となり、昼夜の寒暖差が少なく、ジンギスカンも海産物も、もちろんビールも美味しい時期です。ぜひ北海道の夏を楽しんでください。
本当に美味しいジンギスカンは、OSC北海道の原点でもある、ロゴスポンサーのお店で(w

http://amatsumi.net/

 
いかがでしたでしょうか。こちらで紹介した企業の他にも、おなじみのOSSコミュニティや、OSSを活用している企業、団体もたくさん出展しています。会場では、さまざまなテーマでセミナー、展示が行われますので、興味を持てる分野を探してみるのも面白いと思います。OSCは初めて来場する方にも、初心者の方にもやさしいイベントです。出展者側もみなさんとの交流を楽しみにしていますので、ブースで話を聞いたり、デモを見せてもらったり、ノベルティをもらったり、セミナーで気になったことなどをどんどん質問してみてください。

OSC2017 Hokkaido」は7/14-15の開催です。
夏の北海道で、みなさまのご来場をお待ちしています!

 
■懇親会のお知らせ
OSC北海道の大懇親会。今年は「札幌全日空ホテル」で開催します。アルコール以外に、ソフトドリンクもご用意していますので、未成年、飲酒されない方も、ぜひご参加ください。
お申し込みはお早めに!(7/7まで。ただし定員に達した時点で募集締切。)
→ 懇親会の詳細/申し込み

→ OSC2017 Hokkaidoイベントトップページ
→ 展示ブース一覧(2日目のみ)
→ セミナータイムテーブル(1日目)
→ セミナータイムテーブル(2日目)

→ 公式Twitterアカウント(@OSC_official)

オープンソースカンファレンス2017 Nagoya
ご参加ありがとうございました!

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OSC名古屋実行委員、開催レポート担当のH.Hiro(@h_hiro_)です。
5年ぶりに(OSC2012 Hokkaido以来)OSC開催レポートを担当させていただきます。
※以前はOSC北海道の実行委員をしていました。

5月27日(土)、オープンソースカンファレンス2017 Nagoyaが開催されました。
今年も昨年に続き、名古屋市中小企業振興会館での開催でした。
多数の出展者、約500名を超える来場者で今年も盛況に開催を終えることができました。

開催日 :5月27日(土)
会場  :名古屋市中小企業振興会館
来場者 :約500名
セミナー:41コマ
展示  :51ブース
ハッシュタグ:#oscnagoya
展示ブース一覧
セミナータイムテーブル

=OSC名古屋のキャラクター登場!=

ポスターにも掲載されていた通り、今年はOSC名古屋のキャラクターが登場しました!
キャラクター作者による紹介

=セミナー=

展示会場の一角のオープンスペース(3F)と各会議室(4F)で行われたセミナー。
朝からたくさんの方にご参加いただきました。

▼セミナーの様子(左:3Fオープンスペース、右:4F会議室)

地元で活動されている方を中心に、いくつか紹介いたします。

「WordPressの魅力とWordPressコミュニティの魅力」
担当:WordPress地域コミュニティWordBench名古屋

WordPressの地域コミュニティ「WordBench名古屋」のメンバーである小野氏と稲葉氏の二名で、WordPressそのものとWordPressコミュニティの紹介をされていました。
オープンソースのCMSであるWordPressは、現在もなお世界のWebサイト全体に占める利用率が上昇していること、またオープンソースの観点でも本体はもとよりプラグインもGPLのものが多数存在し(公式サイトで登録されているプラグインはすべてGPL)自由な利用が可能である、ということが述べられていました。またWordPressのコミュニティとしては、初心者歓迎な一方でプロの方も多数コミュニティに参加している場である、勉強になる場であるということが紹介されていました。コミュニティに参加することの楽しさや利点を感じさせてくれる発表でした。

「プログラムと文書を共有するJupyterノートブック作成入門」
担当:中部大学オープンソース研究会

Jupyterという、ブラウザ上でのプログラム実行環境についての紹介でした。Jupyterは、単にプログラムを実行する環境というのみならず、それをノートブック、すなわち文章なども含めてまとめるのに利用できるようになっています。そのため、文章中にプログラムの実行結果を掲載したい場合、例えばデータを描画した結果を掲載するなどの場合には特に有用です。また、Jupyterで書いた内容をスライドとして出力することについても紹介されていました。

パソコンにインストールをして実際に動かすデモも行われました。インストールは、Anaconda(データ処理に適したパッケージを同封したPythonインストーラー)を用いるのが容易とのことで、これによりグラフ描画などもすぐに使えるようになっています。

「DNS再入門 – 初心者からベテランまで、基礎から見直して見よう。」
担当:NPO法人東海インターネット協議会

「東海インターネット協議会」は、1991年から長期にわたって活動している団体です。DNS、すなわち「ospn.jp」のような名前で記述されたアドレスを、実際に通信する際に必要なアドレスであるIPアドレスに変換する過程(名前解決)が詳しく説明されました。
正しく利用してもらいにくい用語や、なぜこの機能があるのかわかりにくいものについても説明されており、例えば「DNSサーバ」というのは用語として不正確である(実際には「DNSキャッシュサーバ」と「DNSコンテンツサーバ」がある)とか、「example.com」のIPアドレスを格納するDNSコンテンツサーバが「ns.example.com」にあってもよい、などの話題がありました。鈴木氏は最後に、DNSの「浸透」という言葉も実態を正しく表してない、という話で発表を締めくくっていました。

「Arduinoから自動車/ロケットまで! 高品質な組込み向けオープンソースを開発するTOPPERSプロジェクトのご紹介」
担当:NPO法人TOPPERSプロジェクト

「リアルタイムOS」とよばれるカテゴリーにあたる、OSを使うことによるオーバーヘッドを極力小さくした組み込みシステム向けなOSについての話題です。TOPPERSプロジェクトは、当時豊橋技術科学大学に所属していた高田広章氏が立ち上げた、リアルタイムOSならびにその周辺ソフトウェアの開発を行うプロジェクトです。
リアルタイムOSにおいては、標準的な仕様がいくつかあり、そのうち同プロジェクトではITRONやAUTOSARといった仕様に対応したものを制作しているとのことでした。また組み込み機器向けであるという事情から、「ライセンス文書を添付できない場合は、利用したことをTOPPERSプロジェクトに報告するのでよい」という、BSDライセンスなどよりも緩いライセンスを採用していることも紹介されていました。実機によるデモも行われ、ブラウザ上でコードを書いてバイナリを取得するオンラインコンパイラ「GADGET RENESAS」でライトの点滅デモが行われていました。

「GPD-WIN、Windows10タブレットにLinuxを入れて改造してみた。2017年名古屋版」
担当:Netwalker実験所

様々なタブレット端末にLinuxをインストールする、ということにチャレンジされているKapper氏。30台くらいの端末を持っているとのことでした。Linuxはメモリの消費が少ないものも多く、古い端末や安価な端末など、メモリの少ない端末を利用するにも適しているとのことでした。
よく問題になる点として「ブートローダー(特にUEFI 32bitの場合)」「ドライバ」「Linuxカーネルのバージョン」が挙げられていました。ドライバについては、特にメーカーからドライバが提供されていない場合は移植している人に頼る形になるため、各種機種のドライバを積極的に取り入れているLinuxディストリビューション(ExTiXなど)を試すのも有効とのことでした。
発表資料

「ビットコインの仕組み講座」
担当:暗号通貨ユーザ会 名古屋支部

最近ニュース等でも話題に挙がるようになったビットコイン。名古屋でのビットコインのミートアップを開催している水野氏が、技術的な面を中心に解説されました。ビットコインは、暗号を利用することでデータの改ざんが困難(改ざんされたものを知っていても価値がない)なビット列で表現されています。トランザクション(取引、送金)の計算も数学的に安全性を保証された形で行えます。また新規にビットコインが生成される手段として「マイニング」という重い計算を行うものがあり、これは多大な電力を消費するものの、それによってビットコインも得られるという仕組みになっています。このことを水野氏は「人の欲望をシステムの処理能力と堅牢性に転化する」と紹介されていました。

ビットコイン利用の際には、その暗号の鍵を自分が知っている必要がある一方、他者に知られては勝手に利用されてしまうことになります。そのため保管方法(パソコンに、スマートフォンに、オンラインで、紙に…)にも一長一短がある、ということが紹介されました。

=展示=

3Fのワンフロアで開催した展示。
51団体の出展があり、熱気に溢れていました!

▼展示会場の様子

地元コミュニティを中心にブースの紹介をします。

▼伊勢志摩地域コミュニティ共同ブース
伊勢市などでコミュニティのイベントを開催している「iMug-伊勢志摩UserGroup-」
「伊勢IT交流会」「CoderDojo伊勢」の紹介。

▼OpenStreetMap
自分で動き回った結果を地図にしていくことで、オープンな地図を制作する
プロジェクト。
テーブルにかけられているこの地図、どこかわかりますか?(ヒント:静岡県内です)

▼名古屋勉強会・コミュニティ協同ブース
多数のコミュニティのチラシが置かれていました。直前に声をかけたにもかかわらず
急遽チラシを作ってくれたコミュニティもあったとのこと。

▼名古屋アジャイル勉強会
アジャイル開発の一手法「かんばん」を模したディスプレイが特徴的でした。

▼浜松職業能力開発短期大学校
災害時の避難所運営支援システムと、
VRと連動したロボットの二点が展示されていました。

▼東海道らぐ
東海道沿線、という広い活動範囲を持つコミュニティ。
名古屋開催に参加しているメンバーの制作物が展示されていました。

=ハンズオン企画=

「シビックテック・アイデアソン!Code for Nagoyaへようこそ」
担当:Code for Nagoya

「社会の課題に、技術によって取り組む」ハッカソンやオープンデータ利用などを取り扱うコミュニティ「Code for Nagoya」が今年も企画を実施。今年はアイデアソン(どんなものを作るかのアイデアを出し合いまとめていく。実際の制作は行わない)形式での開催でした。
どんな利用者を想定するか、どんなネタがあるか、というものが紙に書かれたものが多数集まっていました。今回、最終的に固めていくことになったアイデアは「現金なしで生活する」と「ハッカソン疲れしたエンジニアに、静かでのんびりした場所をおすすめしてくれる」の二つに決定していました。

=スタンプラリー・くじ引き・フォトコーナー=

展示会場に設置された、5箇所のスタンプをすべて集めるとOSPN特製のミニトートが
もれなく貰えるスタンプラリー!とアンケートと引き換えにできる、くじ引き!

入り口近くにあった「OSCフォトコーナー」。
会場で見つけた時はぜひ写真を撮ってご活用ください!

▼活用例!

=ライトニングトーク=

昨年同様に、広い展示会場の一角をライトニングトークの会場にしました!
※展示終了後にライトニングトーク仕様にレイアウト変更しました。

ライトニングトークには10人のエントリーがありました。
それぞれに個性的な発表があり会場も盛り上がりました。
また初司会の中部大学の石川くんと大倉くんの二人も流暢なおしゃべりで、
会場を沸かせていました!
エントリー一覧

=懇親会=

約100名が参加した懇親会。今年は会場近くにあるビール園で開催しました。

皆さんビールを片手に、先ほどの会場内での話しの続きをしたり、
久しぶりに会った人と話したり、様々に盛り上がっていました!
恒例の懇親会LTもありました!

=おわりに・・・=

今年のOSC名古屋も、ご協力いただいた皆さまのおかげで盛況に終わりました。
名古屋やその周辺で、オープンなIT技術を楽しみたい・活用したいという人が
多数いるということであり、OSCがその一助となり続けられればと思いました。
来年のOSC名古屋もお楽しみに!

OSPN Press 第79号 (2017/05/17発行)

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■次回のOSCは・・「名古屋(5/27)と沖縄(6/17)」です!
■[特別インタビュー] OSC名古屋の出展者の紹介&見どころ紹介!
■ITニュース・総合
■ITニュース・オープンソースリリース情報
■オープンソースカンファレンス開催レポート
-OSunC 2017 Kawagoe
■オープンソースコミュニティ紹介 〜from OSS コミュニティ辞典〜
-TEAM IchigoJamほっかいどう
■「オープンソース」を使ってみよう!
第45回:NetCommonsで作るメンバーズサイト
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